建物を解体している現場で、建物のまわりをぐるっと囲む白やグレーの大きなシートを見たことはありませんか?
あのシートの正体は「防塵シート」。
見た目は地味ですが、実は現場とまわりの人々を守るとても大切な存在なんです。
🔍防塵シートとは?
解体工事中に出るホコリやチリ(=粉じん)をまわりに飛ばさないための専用シートです。
住宅地や繁華街など人が多い場所では、近隣への迷惑を最小限に抑えるために必ず使われます。
🧵何でできているの?|素材の種類
防塵シートは、主に以下のようなビニールやポリエステルなどの強い素材で作られています。
種類 | 特徴 |
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メッシュタイプ | 網目状で風通しが良い。軽くて扱いやすい。 |
ターポリンタイプ | 厚手で密閉性が高く、ホコリを通しにくい。強度も◎ |
防炎仕様 | 火が出ても燃え広がりにくい加工がされており、安全性が高い(消防法で義務付け) |
ほとんどの解体現場では、防炎メッシュシートが使われています。
📏厚みってどのくらい?
実は、防塵シートには用途に合わせた“厚み”の違いがあるんです。
種類 | 厚さの目安 | 特徴 |
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薄手メッシュ | 約0.25mm前後 | 軽くて扱いやすいが、強風対策や耐久性はやや劣る |
標準タイプ(防炎メッシュ) | 約0.3~0.35mm | 解体現場でよく使われる厚み。風にもホコリにも強く、バランスが良い |
厚手タイプ(ターポリン) | 約0.45~0.5mm以上 | 密閉性・遮音性が高く、都市部や粉じんの多い作業で活躍。ただし重く、コストも高め |
👉 鹿児島市内の一般的な住宅解体では、0.3mm前後の防炎メッシュタイプが主流です。
繁華街(例:天文館)や店舗密集地では、防音・防塵のために厚手タイプを使うこともあります。
💪防塵シートって、なにが“すごい”の?
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🧱ホコリ・チリの飛散をブロック
→ 解体では壁や屋根を壊すと大量の粉じんが出ます。シートが空気のフィルターのような役割を果たします。 -
🔇音や視界の緩和
→ 騒音を完全には防げませんが、一枚あるだけで音がやわらぎ、作業の様子が見えにくくなるため安心感があります。 -
💨風よけ・飛来物防止
→ 解体中は建物がむき出しになるため、飛び散る破片や風の巻き込みを防ぐ役割もあります。
🧯設置にも技術と配慮が必要
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足場にしっかり張るため、専門の職人が安全帯をつけて設置します
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風の影響や現場の広さに応じて種類や厚みを選ぶ必要があります
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鹿児島市でも、防塵シートの設置や養生は**「建設リサイクル法」に基づくマナー・ルールの一部**です
🌸まとめ|防塵シートは「まちを守るやさしい壁」
解体工事というと「壊す」イメージが強いですが、**防塵シートは“まわりを守るための配慮”**です。
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近所の方にホコリが飛ばないように
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通りすがりの人が安全でいられるように
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火や風のリスクから現場を守るために
防塵シートには見えない気づかいと技術がたっぷり詰まっています。